木村泰平|Taihei Kimura


<クレートジャーニー|The Crate Journey>

2013年

クレート、拾ったもの、ドキュメント映像、その他

 《THE CRATE JOURNEY》は、アトリエからギャラリーまでの道のりを記録したロードムービーと、その痕跡によるインスタレーションです。茨城にある自身のアトリエを、空っぽのクレート(運搬用の木箱)とともに出発し、金沢への道すがら“中身”の制作を行いました。
 道中での制作は、景色、気温、天候などの影響を如実に受けます。即興性を大切にするため、断片的な思考での造作を心がけていたので、その場で出会ったものや選んだロケーションから得られる情報への傾注がそのまま箱の中に反映されます。また、それら造形物は車の制動や遠心力の影響によって、転倒し、変形し、ときに壊れます。
 環境の変化、それに起因する思考の変化、動力を原因とした物理的な状態の変化。本作は、「移動」をきっかけに出会う、外界との心理的・物理的な摩擦に対する自身のレスポンスの集積であり、それは何かを“つくる”ということへの自問自答を他者と共有するためのマインドマップです。

木村泰平|Taihei Kimura

1986年 埼玉生まれ

2012年 東京藝術大学大学院 美術研究科先端芸術表現専攻 修了

2012年 「 アートアワードトーキョー丸の内 2012」(行幸地下ギャラリー/東京)

2012年 「10年代の終戦」(eitoeiko/東京)

2012年 「ARCUS Project 2012」(ARCUS Studio/茨城)

HP http://taiheikimura.com